オフロードバイクは人気ない?その理由と真相について徹底解説!

オフロードバイクは人気ない? MOTOR CYCLE

オフロードバイクは本当に人気がないのでしょうか?セローの生産終了、KLXの生産終了と新車のラインナップを確認してもオフロードバイクのバリエーションはかなり減ってきたと感じます。今回は不人気と囁かれる理由とその真相に迫っていきます。

この記事で分かること
・人気がない真相とその理由
・オフロードバイクの良い点、悪い点
・オフロードバイクの将来

現在の販売台数と人気がない理由

唯一の生き残りであるCRF250L

オフロードバイクの販売状況

新車購入者のオフロードバイク購入割合

“一般社団法人 日本自動車工業会 二輪車市場動向調査より引用データ”
参照元リンク

上のグラフは2021年度の新車購入者に調査したデータになります。(N値4,897件)

※輸入車を除いた、国産車限定のデータになります。

データを見る限り、オフロードバイクの購入割合は全体の1.8%という数値になっています。

この数値を見るだけでも人気がない車種と言えそうです。

国内メーカの新車販売ラインナップ

メーカートレールレーサーラインナップ全体のオフロードバイク割合
ホンダ2台8台11%
ヤマハ該当なし16台28%
カワサキ該当なし13台25%
スズキ該当なし3台8%
(2023年11月時点)※アドベンチャーバイク、トライアル車、電動自転車は除く

2023年11月時点での国内メーカーの新車ラインナップを調査いたしました。

確認して驚きましたが、トレール車(公道を走れるオフロードバイク)を販売しているのはホンダのみという状況です。

これは人気がない以前に、そもそも販売されていない。という感じですね。

人気がない理由

以下は定量的な調査は行っておらず、あくまで私の考察で述べます。

  1. 現在の日本にはそもそもオフロードが少ない。
    国土の75%が山の日本ですが、良くも悪くも基本的に舗装されているのが現状です。
    ですので、走行面でわざわざオフロードバイクを選択するという方が少ないかと思います。
  2. シート高が高く、乗れる人が制限される。
    平均身長が比較的に低い日本人だと、足が付かない可能性が高いです。
    この点、乗り手を狭めてしまっている要因かと感じます。
  3. デザインが万人ウケしない。
    海外では人気を感じますが、日本人の感性だと細長いフォルムがあまりカッコイイと感じない方が多く感じます。

この3点が不人気の理由だと個人的には感じております。

オフロードバイクの良い点、悪い点

オフロードバイクの良い点

・車体が軽量(100キロ前半)
・燃費が良いバイクが多い
・トルクがある為、街中でも快適
・シンプルな設計で頑丈な車種が多い
・ホイールサイズが大きく、狭い街中でも旋回性が高い

オフロード走行を想定した設計だからこそ、タフに使うことができ、街中でも機敏に走ることができます。

オフロードバイクの悪い点

・高速道路は最高速が低くキツイ
・シート高が高い車種が多く、低身長には乗りづらい
・長距離運転はオンロードバイクと比較し、疲れやすい
・デザインの好き嫌いが分かれる。

良い点の裏返しですが、オフロード走行を想定した設計の為、長距離、最高速などの面はオンロードバイクに劣る点が多いです。
特徴的なシートの細さ、250CCという排気量は、長距離では体力の消耗が激しいです。

オフロードバイクを5台乗ってきた感想

今までモタード、ミニバイクも含め5台のオフロードタイプのバイクに乗ってきましたが、一番強い印象は長距離ツーリングは苦手!ということです。

デメリットにも記載していますが250CCで単気筒のオフロードバイクでは、100キロで巡航するのも疲労感があります・・・。(お尻が痛いのも疲労ポイントに加算されます)

また、デザイン面では外国人にはモテますが、日本人からのウケはあまり良い印象を受けません。

確かに日本のカルチャーを鑑みると、バイクといえばネイキッド、フルカウル系のイメージが強いですからね。(オフロードバイクは仮面ライダーとよく言われます)

ただ、個人的には走行面(長距離は気合いでカバー)、デザイン面ともに満足しているので気にしていません。

オフロードバイクの将来はどうなるのか?

ここまで人気がない理由と考察を述べてきましたが、次は今後どうなっていくのか?という点を深掘りしていきます。

パターン①:スクランブラー系にシフトしていく

今年に発売されたCL250

スクランブラーとは?
オンロードバイクをベースにオフロード走行できるようにカスタムした車種のこと。

国産車であればCL250。外車であればドゥカティ、トライアンフなどからスクランブラータイプの車種もリリースされています。

しかし、アップマフラー、幅広のハンドルバーなどオフロードテイストは感じますが、タイヤパターンから見てあくまでメインはオンロードでの使用という感じです。

その為、あくまでオフロードはテイストのみで充分という見方もできます。

ただ、オフロードバイクのデメリットでもある「デザインが万人ウケしずらい」という点はカバーできます。

パターン②:嗜好性の高い大型アドベンチャーバイクになる

ヤマハテネレ700(かなりオフロード寄りな仕様)

アドベンチャーバイクとは?
大型オフロードバイクのテイストを受け継いだ長距離ツアラー向けのマシン。

ホンダからはアフリカツイン、ヤマハではテネレ、スズキではVストロームと各社ともにアドベンチャーバイクはラインナップしています。

確かにアドベンチャーバイクであればオフロードバイクの短所である、長距離運転の疲労がかなりカバーできそうです。

また、オフロードが少なくなってきた日本では、林道まで行くだけでも高速道路を使用する機会が多いので排気量の問題は無視できません。

従って、免許保有率が比較的低い大型免許限定車種となるので、オフロードバイク≒嗜好性の高いニッチなカテゴリになるという予想もできます。

パターン③:オフロード寄りのミニバイクの人気が出てくる

みんな大好きCT125

2020年に発売されてから、街中でよく見かけるCT125(通称ハンターカブ)

オフロード走行も楽しめ、CT110をオマージュしたクラシックなルックス、また日本では保険などの兼ね合いで維持費の安い125CCという区分。

日本国内でウケるのも大変理解ができます。

ある意味、250CCがメインの排気量のオフロードバイクと比較して、維持費がかからず、そこまでガチガチではない走行性能、ルックスはちょうど良いという解釈もできそうです。

今後、ホンダ以外のメーカーも同じようなモデルを販売してくるビジョンも想像ができます。

まとめ

いかがだったでしょうか?

あくまでオフロードバイクの将来は考察止まりですが、少なくとも250CCのいわゆるオフロードバイクというカテゴリは減少の一途を辿っています。

個人的にはオフロードバイクが大好きなので少し悲しい現実ですが、ミニバイク、スクランブラーなど購入障壁の低いカテゴリから、オフロードの良さを気付いていただけたら嬉しいと感じました!

この記事を書いた人

新卒から自動車業界一筋。自動車を愛し、愛された男。
キャンプに興味を持ちキャンプギアを集めるが、勇気が出ず一度も行ったことがない"丘キャンパー"の一面も持つ。

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